今日から7月、京都では、「祇園祭(ぎおんまつり)」が始まりました。
「祇園祭」とは、八坂神社の神事の一つです。
7月1日から31日までの一か月の間、行われます。
八坂神社は、四条通の東端に位置する、朱色の楼門でおなじみの神社です↓↓↓
「祇園祭」は、869年に始まりました。今から1152年前ですね。
目的は、「疫病退散」でした。当時、天然痘、赤痢、インフルエンザなどの疫病が流行していました。
そこで、神泉苑(しんせんえん:平安京の庭園)に66本の矛(ほこ)を立て、神輿(みこし)を送って、「疫病退散」を祈ったのです。矛は「疫病退散」の武器みたいな役割をしたそうです。
また当時は疫病流行だけでなく、洪水、地震、津波などの自然災害も起こり、京都だけでなく、日本全国が、大変な時代でした。
すべての災難の原因は、牛頭天皇(ごずてんのう)の祟りだと信じられました。牛頭天皇はスサノオノミコトと同一視されている神様です。
祇園祭は「疫病の神」「災いの神」であるスサノオノミコト、妻(櫛稲田姫命:くしなだひめのみこと)、8人の子供たちを喜ばせ、ご機嫌を取るお祭り。お囃子や踊りをするのもそのためだそうです。そうすることで災いが去ると信じられてきています。
今日の初日は、八坂神社で「お千度の儀」が規模を縮小して行われました。これは疫病退散を願って行われた「お千度参り」を今に伝える儀式です。
祇園祭は、この儀式「お千度の儀」で幕開けします。
今年は去年に続き、鉾保存会の役員3人のみが参列しました。本来は祇園祭前半の「前祭(さきまつり)」の山鉾巡行で先頭の長刀鉾に乗る「稚児(ちご)」と補佐役の「禿(かむろ)」を務める子供が参列するのですが、巡行中止に伴い選出はされませんでした。
参列の役員の方々が、本殿を三周回って、祈願するのです。
「お千度の儀」の様子はこちら→京都・祇園祭、静かな幕開け 山鉾建てを縮小実施 – 産経ニュース (sankei.com)
下の写真↓↓↓は、「お千度の儀」が始まる直前の様子。儀式の撮影は報道陣以外は禁止でした。
「祇園祭」といえば、少し前述しましたが、「山鉾巡行(やまほこじゅんこう)」を思い浮かべる方がほとんどではないでしょうか?
今年は去年に次いで、「山鉾巡行」は中止が決定しています。
しかし、保存・技術継承のため、「山鉾建て」は。34基中17基で行われるそうです。
2年ぶりです。山鉾建ては釘を一切使わずに組み立てる「縄がらみ」という技法を使って行われます。実際に、建てることで、組む上げる技術を代々継承してきました。
要は、「祭り」とは、神様を喜ばす行いでもあり、その行いをするためのノウハウを次世代に引き継ぐことでもあるのです。
「祭り」は行わなければ、棄てれていく運命にあるみたいです。
ですので、今年は「山鉾建て」を実施できることに、祇園祭を担う方々は気合が入っているようです。
静かな今年の祇園祭の幕開けですが、町を歩くと、毎年飾られる「提灯」が見られ、流れるお囃子を聞くことができました。
祇園祭が始まったことを実感しました♬
去年、今年は、祇園祭の始まり、1150年前と状況が同じです。「疫病流行」で人々が苦しんでいます。
今年の祇園祭が、「コロナ退散」の力になりますように。
Voici ” Ohayashi “, la musique de la fête de Gion dans la vidéo ci-dessous. On interprète la musique pour faire plaisir à la divinité des épidémies. En fait, on joue de cette musique sur des chars dont l’on fait la procession le 17 et le 24 juillet. Mais, à cause du corona, la procession des chars ont été déjà annulée cette année.
Que le corona disparaisse grâce de la fête de Gion !
八坂神社 / 四条河原町界隈より
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