京都・金閣寺の裏手の道を少し上がったあたりに「不思議不動院(ふしぎふどういん)」というお寺があります。真言宗のお寺です。名前からして不思議です。
「不思議不動院」は冬至の日の「カボチャ供養」で有名です。ありがたくいただきにまいりました。
ほくほくして、味付けも絶妙でとても美味しかったです。一善500円で「護摩木」付きです。
護摩木に願いを書きました。「自分らしく自分の人生を生きる」と書きました。願いというよりは「決意」です。この護摩木は本堂の木像の「弘法大師像」の前で行われた「護摩行(ごまぎょう)」にて、燃やされました。願いは天まで届いたのでしょうか?
「護摩行」のあと、ご住職様が「加持祈祷(かじきとう)」をしてくれました。お数珠を僕の体に軽く打ちながら「僕の健康」を祈ってくれました。
「護摩行」中、多くの方々の願いが書かれた「護摩木」の燃やされたけむりが本堂中充満して、目に染みてたまりませんでした。
しかし、一連の儀式が終わったときは、なぜだか「清々(すがすが)しい気持ち」になりました。
少なくとも「自分のこと」を真剣に、心から「祈ってくれる人」がいることが、たまらなく嬉しかったです。
「不思議不動院」は1945年ころ(今から75年前)くらいに、初代住職・酒井円心(さかいえんしん)が夢の中に現れた不動明王から「難渋苦労している人々を救うように」とのお告げを受け、創建したお寺です。まだ新しいお寺なのですね。ちなみに酒井円心さんは尼さんでした。
いろんなところで「夢のお告げ」の話をよく聞ききます。例えば、嵐山にある「天龍寺」の庭園を造った「夢窓国師(むそうこくし)」というお坊様も、お母様が夢の中で「観音様」を見たことで「ご懐妊」して生まれたというお話があります。
なぜ「不思議不動院」かというと、ご本尊の「不動明王」が人々の願いを「不思議なほどに叶えた」ことから来ているみたいです。
前述したその住職の酒井円心(さかいえんしん)がこの地に来て修行をしました。断食、滝行、不眠不休という厳しい修行です。この修行で、真言宗の開祖「弘法大師」様に「人々を救ってください」と祈願しつづけたのですね。(弘法大師は修行によりそして、修行を終えた時(満願の時)、お礼として「弘法大師」様にカボチャを供えたそうです。以来、本堂にある木像の「弘法大師」様は「カボチャ大師」と呼ばれています。
このお寺が創建された1945年は、まさに「戦争が終わった年」でもあります。当時の皆さんが本当に日々生きるのも苦労した時代だと思います。
そのような時代に、酒井円心(さかいえんしん)さんは「不思議」と選ばれ、京都のこの地に来て、懸命に「人々の幸せ」のためにその身を捧げたのだと思います。
そしてどれだけ多くの人が救われたことでしょうか。
では、なぜ冬至の日に「カボチャ」を食べる習慣があるのでしょうか?それは、日本人が好きな「言葉遊び」から来ているようです。
今日、12月21日は冬至です。一年で一番昼間が短い時ですね。同時に、中国から来た陰陽思想によると、今日が陰の時期の最後の日で、明日から陽の時期が始まるそうです。世の中の全てのものは「陰と陽」の気(エネルギー)で構成されているそうです。
難しいことはさておき、明日から日がまた長くなっていきます。エネルギー(気)がまた上がってくる感じですね。エネルギーが上がると同時に、運気も上がると人々は考えました。
そこで、この「冬至」の日に、「運(うん)」を思わす「ん」の字の付く食べ物を食べると、自身の運も上がるのだとか。この話だだけを見たら「ただの語呂合わせ」です。でも、日本人はその「語呂合わせ」を大真面目に信じています。
仏教の行事だけあって「信じる者は救われる」といったところでしょうか。
「カボチャ」を食べたら、痛風や風邪にならないと言われています。確かに、「カボチャ」はビタミンや食物繊維が豊富な野菜です。体にいい野菜です。確かに、カボチャを食べたら元気でいれそうですね。
「ん」の付く食べ物はなんきん(かぼちゃ)以外に、にんじん、うどん、れんこん、ぎんなんなどいろいろありますね。近所のスーパーでも「ん」のつく食べものを「冬至」の日に合わせて販売していました。
撮影はできませんでしたが(ちょっとやばいので…)、昨日(20日)は、いつも行く近所の銭湯で「ゆず湯」を用意してくれていました。大きい布の袋の中に、半切りにした「ゆず」をいっぱいに入れて、湯船に浮かべるのです。
ゆずの香りがするいいお湯でした。温まりました。(この銭湯は、今日21日が月曜日の定休日なので、「冬至の前日」に「ゆず湯」を用意してくれました。)
ちなみに、「銭湯あるある」をひとつ。皆さん、必ず、その袋を鼻に持っていきにおいを嗅ぎます。特に、美容によさそうな感じがするのでしょうか、女性のほうが「嗅いでいる時間」が長いのだそうです。
明日22日からは、偶然かどうかはわかりませんが、スピリチュアル界では「風の時代」が始まります。「風」のように「思うがままに」生きられる、そんな時代なのだそうです。
明日からは「日が長くなり」「陽の時期になり」「運気が上がり」「風の時代」になります。
また、今晩は、約400年ぶりに見かけの位置が「月、土星、木星」がとっても近くに見える日だそうです。
こんなすごい日が重なっているのですね!なんだか、嬉しくなってきました!これから何が起こるのか正直、先のことを思うと不安でもあります。でも「なるようになる」って気がしています。きっと。だから、「大丈夫だよ」って自分に声をかけてあげました。
京都・不思議不動院にて。
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