高野川や鴨川、宝ヶ池を散歩していると、ちょっと毛色の変わった「マガモ」(下の写真↓↓↓)がいることに気づきました。
カモ類に精通した方のお話によると、この変わった「マガモ」は、人の手によって作り出された家禽由来のマガモ(アイガモ/アヒルと呼ばれている品種)とカルガモが交雑し世代を重ねたものなのだそうです。
すなわち、元来人の手で作り出された自然界に存在しない家禽由来の「マガモ」と自然界で生きる「カルガモ」が交雑したということです。
要は、この変わった「マガモ」は「遺伝子汚染」によって誕生したカモということです。
「遺伝子汚染」とは従来その土地で暮らす種類の生き物(在来種)にその土地以外からやってきた種類の生き物(外来種)が交雑することで、雑種が生まれ増え、在来種の数が減ることを指します。
カモだけでなく、いろんな種類の動植物で「遺伝子汚染」が問題になっているようです。
クレイジージャーニーでおなじみの静岡大学・加藤先生のYoutubeで、「遺伝子汚染」についてわかりやすく解説しています。先生のチャンネルではよく「遺伝子汚染」と言う言葉が出てきます。
一度下の動画↓↓↓をご覧いただければ幸いです。
マガモは渡り鳥です。在来種とは少しニュアンスが違うとは思いますが、冬季に日本にいる時は「在来種」みたいなものだと思います。ただ、上記の理由の「遺伝子汚染」によって純血のマガモは減っているようです。
実は、夏に川などで見られる「マガモ」は純血のマガモではなく、人の役に立つように改良された家禽由来のマガモ(アイガモ/アヒルと呼ばれている品種)か、上記にも説明した通り、家禽由来のマガモとカルガモの交雑種(下の写真↓↓↓)のようです。
すなわち、夏に見られる「マガモ」は「自然界には存在してはいけないカモ」の可能性があるようです(純血のマガモが何らかの理由で夏でも滞在し続ける場合もあるとは思いますが…)
純血のマガモはこちら↓↓↓です。
上の二つの写真のマガモを比べてみると、体の毛色は同じようですが、頭の色が明らかに違います。
【遺伝子汚染の例】
毎年5月に鴨川で、「カルガモの引っ越し」が見られます。近くのお寺の池で育ったカモたちが鴨川まで歩いて引っ越しをするのです。この光景はメディアでも毎年ニュースになります。愛らしいカモたちの姿に誰もが心癒されます。
でもカモに精通した方のお話によると、実は、
これは「カルガモの引っ越し」ではなく「アイガモの引っ越し」なのだそうです。
以前書いた「カルガモのお引越し」の記事はこちら→カルガモのお引っ越し 鴨川 | Taketoの京都ブログ Ma vie à Kyoto (kyoto-taketo.com)
アイガモは人間が作りだした家畜(家禽)です。アイガモは野生のマガモを品種改良したカモです。
人によくなつきます。田んぼに放して雑草を食べてもらう「アイガモ農法」で知られています。アイガモは、人間に役に立つように、元来マガモの持つ渡りの本能を品種改良によって、失わせた品種みたいです。
人間が作りだしたアイガモを自然に放すことは、自然に暮らしているカモと交雑をして、「遺伝子汚染」を引き起こす恐れがあります。実情は、すでに「遺伝子汚染」は引き起こされていて、純血のマガモが減っている(!?)のが現状みたいです。
この事実は、実は多くの方が知らないようです。メディアでも「カルガモのお引越し」と誤報するくらいです。
このブログを通して、少しでも「遺伝子汚染」について知っていただけたなら幸いです。
僕もまだまだ知らないことも多いので、「遺伝子汚染」の勉強と自然の生き物の観察を続けていきたいと思います。
【カモ図鑑】
日本では約30種類のカモの仲間が見れるそうです。そんなカモたちを網羅した図鑑、その名も「日本のカモ識別図鑑」というものがあります。
僕も所有していますが、面白い図鑑です!内容は濃く、しかもわかりやすく説明されています。図や写真もとてもきれいで眺めているだけでも楽しくなります!
カモ図鑑の決定版的図鑑だと思います!すばらしい図鑑です。
カモにご興味がある方は是非一冊お手元にいかがですか?おすすめです!!(下の画像をクリックするとAmazonのページへ飛び、購入することができます。)
決定版 日本のカモ識別図鑑: 日本産カモの全羽衣をイラストと写真で詳述
「カモハンドブック」というなるものもあります。
【鳥の名前が知りたい方へ】
「日本の野鳥識別図鑑」というサイト内の「鳥の名前質問コーナー」が便利だと思います。
「鳥の名前質問コーナー」に、調べたい鳥の写真と撮影地、日時を投稿すると、コミュニティの参加者から回答が来るシステムです。
僕もよく利用しています。
リンクはこちら→鳥の名前質問コーナー – 日本の野鳥識別図鑑 (zukan.com)
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