朝がめっきり涼しくなりましたね。
京都でも所々で、秋の収穫の喜びが聞こえています。
例えば、和菓子には「栗」が登場しています♬ 新米ももう販売されるころでしょうか?
そんな「秋の収穫」を祝う伝統行儀の一つに「ずいき祭り」があります。
毎年、10月1日~4日まで行われる、北野天満宮のお祭りです。
北野天満宮は、学問の神様(菅原道真:845-903)が祀られている神社です。有名ですよね。受験前には多くの受験生や親御さんが「合格祈願」に訪れます。
【ずいき祭り】
「ずいき祭り」の始まりは、平安時代(794‐1185)、西ノ京神人(じにん)が五穀豊穣を感謝し、新穀・野菜などを菅原道真公の神前にお供えしたことによるそうです。
西ノ京神人とは、北野天満宮に奉仕した庶民の集団のひとつだそうです。
江戸時代に、お供え物が「お神輿」の形になりました。
西ノ京の地域で栽培された、ずいき(里芋の葉柄:葉っぱの柄)、千日紅、水稲、麦、赤ナスなどを使って、「お神輿」が作られます。
毎年、お神輿は新調するのですが、作るのに一か月くらいかかる大作なのです!
10月4日に巡行(お神輿が地域をまわること)が行われ、その後お神輿は解体、生ものは土に還されるそうです。
今年も残念ながら、コロナの影響で巡行は中止になっています。
しかし、4日まで「ずいき神輿」を「北野天満宮御旅所」で見ることができます。
時間は、9時半~17時まで。
【ずいき神輿】
大きさは、幅、奥行き各約2.3ⅿ、高さ約3ⅿ。
間近で見たら、ずーんと大きくて、立派でした!
僕は、こんな野菜や穀物などで装飾されたお神輿を初めて見ました!むちゃきれいで、ユニーク。面白かったです。昔の人はよく考えたな~って思いました。見る者全員が喜ぶはず。もうまさに「アート」ですよね♪
屋根は「ずいき」で飾られています。
すみ瓔珞(ようらく)は、赤ナスや柚、トウガラシなどで作られています。
すみ瓔珞とは、仏具の一つです。仏壇やお神輿をきらびやかに見せる装飾品の一種です。
お寺の仏像の周り、上からぶら下がっている金ぴかの装飾品を見られたことがある方もいると思います。それが「すみ瓔珞」です。魔除けの役割もするそうです。
里芋で作られた龍のようです。
スーパーマリオもいました!
もう一基、小さい「ずいき神輿」もありました♬
「お祭り」は、もともと「神様に喜んでもらう」という意味合いがある行事だと思います。
ご祭神の菅原道真公もこれらの華やかな「ずいき神輿」を見て、あの世でにっこりしていると、僕は思いました。
【北野天満宮御旅所】
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