今朝の京都は曇りです。どんよりして、空気もひんやりしています。
金閣寺から龍安寺(りょうあんじ)、仁和寺を結ぶ道路「きぬかけの路(みち)」上に、地層が見れます↓↓↓
褶曲地層(しゅうきょくちそう)といわれる地層です。
約2億年以上も前の地殻変動で波状に隆起したものだそうです。
そうです、もともと海の底にあった所が地上に出てきて、今、目の前で見ることができるのです。
京都はもともと海の底にあった証拠ですね。
地層はチャートといわれる種類の岩石で構成されています。
チャートは海底に積もった放散虫(バクテリアの一種)や海綿動物の死骸が岩石になったものです。これらの生物は二酸化ケイ素というとても固い物質でできているそうです。その二酸化ケイ素が堆積して石になったものが、チャートです。花崗岩の中にある白い部分は石英で、二酸化ケイ素が結晶化したものです。
ということは、チャートはもともと生物だったみたいです(チャートの中には非生物由来のものもあるそうですが)。
褶曲とは、曲がった地層のことで、地上に隆起する時何らかの圧力がかかって曲がってしまったみたいです。写真の地層も斜めになっています。地球の圧力を受けながら地上に出てきたのでしょうね。
固いチャートの地層ですが、ツツジが、わずかな隙間に根を下ろし、花を咲かせていました。
京都では京都市北部にある船岡山にチャートが露頭(地層や岩石が地表でむき出しになっている部分)しているところがあります。海の底から盛り上がって山(丘)になったんですね。
写真の場所は、金閣寺からきぬかけの路を西に進み、立命館大学の前を通り、坂を少し登ったところにあります。坂を登り切って下ったところには龍安寺があります。
金閣寺や龍安寺の間は、観光客はバスで移動する方が大半だと思います。ですのでこの地層の前を知らぬ間に通り過ぎているかもしれません。
もし余裕があれば、金閣寺-龍安寺間は徒歩で約18分、1km強の距離なので、この地層を眺めつつゆっくり歩いてみてもいいかもしれませんね。
ここは、地球が「生きている」と実感できる場所だと思います。
エピソード:
フランス語ガイドとして春のシーズンど真ん中に、15名くらいのグループを龍安寺、金閣寺と案内したことがあります。シーズン中だったので、ものすごい数の観光客が龍安寺のバス停で待ってました。待ってるバスが来たところで、龍安寺の前の仁和寺からも多くの観光客を乗せてくることを予想していました。
案の定、来たバスはパンパンで僕のグループ15名全員は乗れません。
そこで僕は金閣寺まで「走りましょう!」と提案しました。
そこでグループの中の元気な人たち(半分くらい)と金閣寺まで走りました。
結果、へとへとになりながらも、バスで来た仲間と無事合流して金閣寺観光を楽しめました。
でも…走ったので、「地層」をゆっくり見る余裕は全くありませんでした。(いい思い出です♪)
きぬかけの路より。
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