今朝の京都は快晴、気持ちのいい朝でした。朝日がますます暖かく感じられました。
昨日、たまたまチャリで前を通った「六角堂(ろっかくどう)」に入ってみました。
そこには、思いも寄らなかった「素敵な風景」がありました!
満開のサクラと若葉の緑が鮮やかなヤナギがビルを背景に並んでいました。
オフィスのど真ん中にある「六角堂」は天台宗系の仏教寺院です。正式名称は「紫雲山頂法寺」といいます。
587年、聖徳太子が建立したと言われています。長い歴史の中、ご本尊如意輪観音像(秘仏)が人々の信仰を集めてきました。
この如意輪観音像は聖徳太子の念持仏(個人が持つ仏様)でした。ある時、聖徳太子は、四天王寺建立の材木を求め、京都盆地を訪れました。太子が池で身を清めた時、念持仏を木に掛けたところ動かなくなりました。念持仏は「この地にとどまって人々を救いたい!」と太子に告げたと言います。太子は、念持仏の声に従い、六角堂を建立し、如意輪観音像を安置しました。
如意輪観音は、人々の願いを思いのまま叶えてくれます。また人々の苦しみを取り除いてくれます。長寿、安産、健康、厄除、芸事の上達のご利益を与えてくれると信じられています。
六角堂は文字通り「六角形」をしたお堂です。現在のものは1877年の再建されたものだそうです。
なぜ「六角形」をしているのかというと、仏教用語の「六根」から来ているようです。六根とはわかりやすく言うと、人の持つ六つの感覚(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚、意識:目・耳・鼻・舌・身・意)のことです。仏教では、この「六根」が迷いや苦しみの元になると考えられています。「六根」を清らかにすること(六根清浄)で、迷いの世界から抜ける、すなわち、「生きやすくなる」と考えられています。その「六根清浄」を表したのが「六角形」のお堂みたいです。
隣接するビル(WEST18)のエレベーターの最上階(9階)から六角堂を上から眺めることができます。お堂が六角形をしていることがよくわかります↓↓↓展望台はなく、エレベーターの中からの眺めになります。どなたでも自由にエレベーターに乗ることができるので、上からの眺めも是非一度味わって下さい。
東山も少し向こうに眺めることができます↓↓↓
このブログの最初でもちらっと書きましたが、門をくぐると右手に大きな柳の木があります。今は新緑の季節で若葉がみずみずしくとてもきれいです。
この柳は枝が地面すれすれまで伸びる姿から「地ずり柳」と呼ばれています。
また、「縁結びの柳」とも言われています。なぜそう呼ばれているかというと、ある日、お妃さんを探していた第52代嵯峨天皇(786-842)の夢枕に、例の「如意輪観音様」が現れ「六角堂の柳の下を見よ!」と告げます。使いを遣わしてみたところ、いたんですよね、柳の下に美女が。その美女を嵯峨天皇はお妃さんにしたそうです。
ちなみに嵯峨天皇は字がえらい上手だったらしく、平安時代の三筆(字がうまい三人)に空海、橘逸勢(たちばなのはやなり)と共に選ばれています。嵯峨天皇の直筆はこちらから→https://www.sankei.com/west/news/181001/wst1810010018-n1.html
嵯峨天皇は京都を開いた(794年)第50代桓武天皇の次男でもあります。
恋愛成就の思いのこもったおみくじでしょうか?いくつも枝に結ばれています↓↓↓まるでおさげ髪につけたリボンのように見えました。
六角堂のお堂の裏には池があります。先の話にも触れますが、聖徳太子が身を清めるのに使ったと言われています。
この池のほとりには代々六角堂の住職を務めている「池坊(いけのぼう)」家の住居がありました。池のほとりにあったので「池坊」と呼ばれるようになったそうです。今は大きな「池坊ビル」がそびえたっています。その三階には「いけばな資料館(事前予約制)」があり、いけばなの歴史などが学べるみたいです→https://www.ikenobo.jp/rokkakudo/highlight/ikebana.html
まさにここ六角堂が「いけばな発祥の地」といわれています。秘仏である「如意輪観音像」に花を供えるのが住職の池坊の務めであり、その中で、工夫をしていき、「いけばな」が成立したとわいれています。1462年のことでした。
その池には26年前から「コブハクチョウ」が飼われています。三年前にはヒナが生まれたみたいです。何回も六角堂には来ていましたが初めて気づきました。どのような経緯で飼われているかは不明ですが、訪れた人たちを楽しませてくれています。でもあまり近づきすぎると「噛む」そうです。「近づかないでください、噛みます」という注意書きもありました。
白鳥を見るのは僕としては相当久しぶりでした。会えてとても嬉しかったです!
ざっと見て6羽数えることができました(裏の方にまだいたかもしれませんが…)。そのうちの一羽は三年前に生まれた赤ちゃん白鳥でしょうか?今はもうすっかり大人のはずです。コブハクチョウの寿命は野生で6~7年、飼育下だと30~40年だそうです。ひょっとすると初代のコブハクチョウもまだ優雅にこの池で泳いでいるかもしれませんね。
六角堂には他にも見どころがあります。
有名なのが「へそ石」です↓↓↓この六角形の石の真ん中が「京都の中心」だそうです。
都会の真ん中にあるビルに囲まれた異質の空間、「六角堂」。京都にいらしたときは、フラ~とお立ち寄りください。癒されること間違いないです♪
【六角堂】
歴史、見どころ、アクセスなどは次の公式ホームページをチェックして下さい。→https://www.ikenobo.jp/rokkakudo/index.html
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