昨日のブログでは「ボダイジュ」を紹介しました→ボダイジュ(菩提樹)の花、満開。真如堂 | Taketoの京都ブログ Ma vie à Kyoto (kyoto-taketo.com)
今日は、「サラソウジュ」を紹介します。
「サラソウジュ(沙羅双樹)」は、「ボダイジュ(菩提樹)」、「ムユウジュ(無憂樹)」と共に、仏教三聖木(さんせいぼく)として知られています。
日本では「夏椿(なつつばき))」の名前で知られているツバキ科の植物です。
「サラノキ」、「シャラノキ」の名前で呼ばれることもあります。
真っ白なツバキ、とてもきれいなお花です。このきれいなお花は、一日花です。朝に咲いて、夕方には落下してしまいます。その切なく、はかない感じは、日本人好みかもしれませんね♬
実はこの「サラソウジュ(ツバキ科)」、お釈迦様が入滅(亡くなること)する時、そばで咲いていた「サラソウジュ(フタバガキ科)」とは違います。
いわゆる仏教三聖木の一つ、「サラソウジュ(フタバガキ科)」は、インドから東南アジアに分布する植物です。寒い日本では、温室でしか栽培できません。
しかも、その日本の温室栽培においても、「花」は、滋賀県「草津市立水生植物公園みずの森」でしか咲いたことがないようです。
この植物公園のホームページを確認したら、最近咲いたのが2017年になっていました。
日本では、この植物公園でしか咲いたことがなく、しかも毎年というわけでもなく、本当に貴重なお花ですね。
貴重な「サラソウジュ(サラノキ):フタバガキ科」の写真はこちら→サラノキ|草津市立 水生植物公園みずの森 指定管理者 近江鉄道ゆうグループ (seibu-la.co.jp)
京都府立植物園にも「サラソウジュ(フタバガキ科)」はあります。
昨日、見て来ました。職員さんにもいろいろお話を伺いました。
しかし、京都府立植物園では、まだ「サラソウジュ(フタバガキ科)」↓↓↓は咲いたことがないとのことでした。
葉っぱが顔の大きさくらいある植物です。葉っぱが大きい植物は「暑い国の植物」って感じがします♬
こちらがもう一度「サラソウジュ(ツバキ科)」↓↓↓
葉っぱの大きさは「サラソウジュ(フタバガキ科)」ほど大きくはありません。しかし、なんとなく、形が似てなくもないのかな?
繰り返しになりますが、日本では「サラソウジュ(フタバガキ科)」は温室でしか育ちません。しかし、仏教寺院が多くある日本では、お釈迦様を偲んでか、代用(!?)の「サラソウジュ(ツバキ科)」をよく植えています。
昨日のブログでも紹介しましたが、仏教三聖木の一つ「ボダイジュ」も、日本で見れるものは「代用」です。日本のお寺の境内で見られるものは「ボダイジュ(シナノキ科)」です。ほんまもんは「インドボダイジュ(クワ科)」で、日本では温室でしか見ることができないようです Pour voir des photos du Tilleul, remplaçant du Pipal , symbole du Bouddha, au Japon →ボダイジュ(菩提樹)の花、満開。仏教3聖木 真如堂 | Taketoの京都ブログ Ma vie à Kyoto (kyoto-taketo.com)
こちらがほんまもんの「インドボダイジュ(クワ科)」です↓↓↓こちらの写真も京都府立植物園の温室で撮りました。
花は咲いたことはあるそうですが、毎年咲くわけではないようです。イチジクのように果実の中に花をつける感じだそうです。要は、外側からは「花」は見えません。ちなみに、インドボダイジュもイチジクも同じ「クワ科」の植物ですね。
もう一つの仏教三聖木が、「ムユウジュ(マメ科)」です。
お釈迦様が生まれた時にそばで咲いていたお花がこの植物です。
こちらの植物もインドから東南アジアに分布しています。
日本では「温室」の中でしか見ることができません。京都府立植物園の温室でも栽培されています。
お花は、毎年咲くそうです。時期は春だそうです。昨日行ったら、花の終わりみたいな部分が残っていました↓↓↓
日本で、「ムユウジュ」の代用の植物があるか調べてみましたが、見つかりませんでした。
もしご存じの方がおられましたら、是非教えてください。
【”仏教三聖木“ まとめ】
お釈迦様の人生において、象徴とされる三つの植物(木)を、「仏教三聖木(ぶっきょうさんせいぼく)」と呼びます。
1.お釈迦様とは?
紀元前5世紀ごろ(紀元前6世紀、もしくは紀元前7世紀の説あり。生没年ははっきりしていない。)、インドで誕生。仏教の開祖。35歳の時、悟りを開き、80歳で入滅するまで、45年間仏教を普及し続けた。
2.仏教三聖木とは?
・ムユウジュ(無憂樹・マメ科):お釈迦様の誕生の時(0歳)、そばで咲いていた植物。
→ 日本での代用植物は見当たらず。
・インドボダイジュ(印度菩提樹・クワ科):お釈迦様が悟りを開いたとき(35歳)、そばで咲いていた植物。
→ 日本での代用植物は、ボダイジュ(菩提樹・シナノキ科)。
・サラソウジュ(沙羅双樹・フタバガキ科):お釈迦様が入滅されたとき(80歳)、そばで咲いていた植物。
→ 日本での代用植物は、ナツツバキ(ツバキ科)
3.日本では、仏教三聖木は、植物園の温室などで見られる。「京都府立植物園」の温室では、三種類とも栽培されている。しかし、ムユウジュ以外は、滅多に花をつけない。
日本でも大切な仏教。その仏教の象徴的な植物が「仏教三聖木」。お釈迦様が生きた暑い国(インド)に育つため、日本では温室以外で育たないようです。
決して、「ほんまもの」ではないですが、「似たような植物」を「ほんまもの」の代わりにしてまでも、「ほんまもの」を崇めたいという日本人の気持ちが伝わってきました。それは、それだけ日本人にとって「仏教」は、「大切」な教えなのだと、僕は思いました。
【真如堂】
拝観時間:9:00~16:00(受付15:45まで)
建物やお庭に入る際は拝観料が必要です。その他のエリアは無料です。
アクセス、見どころなどは、真如堂公式ホームページをご覧ください→https://shin-nyo-do.jp/
【京都府立植物園】
京都府立植物園は1924年に開園した日本最古の公立総合植物園。今年で97年目。
総面積:約240 000 ㎡
植物の種類:約12 000 種類
【開園時間】午前9時から午後5時まで(入園は午後4時まで)
【観覧温室開室時間】午前10時から午後4時まで(入室は午後3時30分まで)
※昼夜逆転室は閉室しています
【休園日】12月28日から1月4日まで
アクセスなど詳しくは公式ホームページをご覧ください→京都府立植物園 Kyoto Botanical Gardens/京都府ホームページ (pref.kyoto.jp)
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