今朝の京都は氷点下を少し下回る寒さでした。空は雲一つない快晴の朝でした。
御蔭橋(みかげばし:下鴨神社に至る橋。見える川は「高野川」)にある、疑宝珠(ぎぼし、ぎぼうしゅ)の上には霜が降りていました。その霜は朝日に照らされ輝いていました。キラキラしていてとてもきれいでした。
疑宝珠は、橋の欄干だけでなく、神社やお寺の階段、ベランダの手すりなどでよく見られます。いわゆる「飾り」ですね。
疑宝珠を見るたびに「京都らしさ」を感じます。しかし、実際は、京都だけでなく各地にあるみたいです。
では、「疑宝珠」とは一体何を表しているのでしょうか?
1.「宝珠(ほうじゅ)」を表している
「宝珠」とは、いわゆる「宝の玉」です。「如意宝珠(にゅいほうじゅ)」ともいわれてます。この宝の玉は「私たちの願いを思いのままに叶えてくれる」力を持っているそうです。その「宝珠」を模しているので「疑宝珠」と呼ばれているという説があります。
お地蔵様や龍、お稲荷さんのキツネも持っていますよね。きっと彼らは、私たちの願いを叶えたいと思ってらっしゃる気がします。そう思うと、僕は、彼らが「守ってくれている」安心感を感じ、心が安らぎます。
2.「ネギ坊主」を表している
形が「ネギ坊主」に似ています。ネギは強い臭いがします。その臭いが「魔除け」になると信じられています。
ネギ坊主は「葱坊主」と漢字で書きます。その漢字の当て字が「疑宝珠」だそうです(ネギ坊主の「ネ」の字がない気がする…細かいことはまあいいですかね)。
願いを叶え、邪気も払ってくれる「疑宝珠」。今の時代、心強い存在なのではないでしょうか?
「コロナが去り、平穏な日常がまた来ますように」と「疑宝珠」をそっと撫でてみました。
おまけ:
落語のネタにも「疑宝珠」というのがあります(面白かったです!)→ Youtube: 柳家喬太郎「疑宝珠」
「ギボウシ」という植物もありますね。園芸ではポピュラーな植物ですよね。「ギボウシ」のつぼみが「疑宝珠」に似ていることからその名がついたのだそうです。植物「ギボウシ」の情報はこちらから→ 🌷
京都・三条大橋にある「疑宝珠」は古く、16世紀末(天正年間)のものだそうです。またその辺りを通ることがありましたら、その三条大橋の「疑宝珠」をこのブログで紹介したいと思います。
京都・御蔭橋にて。
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