今日は、立冬。暦の上では今日から冬ですね。
冬のしょっぱなに、鴨川で、一本のソメイヨシノが花を咲かせています。
ソメイヨシノは春に花を咲かす桜の品種です。
でも今は初冬。季節外れの開花です。
季節外れの開花のことを「返り咲き (もしくは狂い咲き)」と呼ぶようです。
たまにこのような「返り咲き」の桜を見ることがあります。
Q.【なぜ季節外れに桜は花を咲かすの?】
A.「成長抑制ホルモン」が作用しなくなるためです。
葉から出る「成長抑制ホルモン(休眠ホルモン):アブシシン酸」は夏に形成される花芽(翌年の花の元)を固くして、寒い冬から花芽を守る役割をします。このことを「休眠」と呼びます。
通常は冬から春、日が長くなる時期、徐々に「成長抑制ホルモン」が減少していきます。それと同時に成長促進ホルモン(ジベレリン)が増加します。そして、春に花が咲きます。
しかし、台風や葉を食う害虫(毛虫)が原因で、葉を早くに落としてしまうと、「成長抑制ホルモン(休眠ホルモン)」が十分に生成されないことがあります。
そうなると桜は、季節外れの暖かい日に「休眠」が覚まされて(成長抑制ホルモンが十分に作用しない)、花を咲かすことがあるそうです。
気象庁では、季節外れに花を咲かせることを「不時現象」と呼ぶようです。
ただ、通常は、木全体の花が一斉に「返り咲き」をするわけではなく、数輪の花を咲かせるだけだそうです。
でも、このソメイヨシノは木全体にまばらではありますが花をつけています。
ソメイヨシノが「返り咲き」することは珍しいみたいです(他の品種では見られる)。そして、これだけ多くの花をつける「返り咲き」も珍しいのだそうです。
鴨川沿いにはたくさんのソメイヨシノが植わっています。
その中のたった一本が「返り咲き」をしていました。
その木はとても古いように見えました。精一杯の力を振り絞って咲いているように見えました。
鴨川にて。
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