先日、琵琶湖疎水でメジロガモを見ました。メジロガモは冬鳥です。京都には昨年10月末くらいに飛来したようです。
メジロガモは毎年少数が西日本で観察されるものの、日本で会えるのはとても珍しいカモの仲間だそうです。元々はヨーロッパ・アフリカのカモです。20世紀では日本で見るのはより珍しかったようです。その後分布域が変化し、中国での繁殖域で数が増え、こうやって京都でもお目にかかることができたようです。
ちなみに今回観察した個体は、雄1年目冬(第1回繫殖羽の状態)の幼鳥だそうです。成鳥に会える機会は少ないみたいです。
もうしばらくしたらこのメジロガモは京都を去って繁殖地に渡って行きます。ただ来シーズンも同じところに飛来する可能性はまずないのだそうです。ということは、今回のメジロガモとの出会いは、一期一会ということになると思います。貴重な出会いに感謝です♪
L’autre jour, je suis tombé sur un Fuligule nyroca sur le canal du lac Biwa à Kyoto. Il est très rare que l’on puisse voir cet oiseau au Japon ! Je remercie pour cette rencontre.
Peut-être qu’en Europe vous pourriez en voir assez souvent, non ?
【「琵琶湖疎水」とは何?】
琵琶湖疎水は1890年に完成した運河です。名前の通り、琵琶湖より水を引いています。
琵琶湖疎水には、主に3つの運河があります。大津市観音寺から京都市伏見区堀詰町までの全長約20kmの「第1疏水」、全線トンネルで第1疏水の北側を並行する全長約7.4kmの「第2疏水」、京都市左京区の蹴上付近から分岐し北白川に至る全長約3.3kmの「疏水分線」です。完成より130年以上経っていますが、今も現役で活躍しています。
「琵琶湖疎水」建設の背景には、1869年の遷都(首都が京都から東京に移った)があります。遷都以降、京都は人口も減り、産業も衰えていきます。
そんな京都を盛り上げるため、当時の京都府知事であった北垣国道が琵琶湖疎水建設計画を打ち出します。琵琶湖から京都へ水を引く(運河を作る)計画です。疎水ができることで、①運河を通って人や物の流通をよりスムーズにでき(運河のない頃の京都―大津間の輸送は山を越えないといけなく、かつ人や馬が運んだため大規模な輸送は難しかった)②農業用かんがいを引くこと③飲み水の確保④運河の水の流れを利用した水力発電を可能にすることができると考えたのです。
ちなみに、桜並木で有名な「哲学の道」沿いに流れている運河は、「疎水分線」です。
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