先日、ガイドの下見で「愛宕念仏寺(おたぎねんぶつじ)」に行ってきました。この寺は、奥嵯峨、嵯峨鳥居本という昔の町並みを残した地区にあります。藁ぶき屋根の家が残る情緒ある町です。嵯峨鳥居本は「鎮火の神」を祀る愛宕神社の門前町として栄えました。また農村でもあります。ちなみに愛宕神社のある愛宕山山頂へは、表参道を往復した場合、約5時間の道のりみたいです。
「愛宕念仏寺(おたぎねんぶつじ)」は、1200体の羅漢(ブッタの弟子)像が安置してあることで有名です。インスタ映えするのか、たくさんの観光客の方が来ていました。ほとんどが外国人で僕はビックリしました。これほどまでに外国人に人気があるとは思っていませんでした。
寺の歴史は、766年に、聖武天皇の娘の称徳天皇によって現在の東山松原通の地に建立されたのが始まりだそうです。
現在地に移転したのは、1922年のこと。ご本尊(厄除千手観音)と本堂は鎌倉時代のものだとか。その後、太平洋戦争で無住になり、1950年のジェーン台風で大きな被害を受け、廃寺になってしまったそうです。
1955年、仏師で住職の西村公朝(にしむらこうちょう:1915‐2003)が復興に取りかかりました。。
1980年には、境内の本格的復興に着手。1981年から「昭和の羅漢彫り」が始められました。10年間かけて、一般の素人の参拝者らが彫った1200体の羅漢像が奉納された、とのことです。西村公朝が寺の再興を願い、境内を羅漢像でいっぱいにしたいと願ったのが「昭和の羅漢彫り」の始まりだそうです。
1200体の羅漢像は、ご住職であった西村公朝と多くの方の寺の復興の思いが詰まっているんですね♬
ちなみに、石像の石は、栃木県の大谷石(軽石凝灰岩)を使ったそうです(加工しやすいらしい)。
【愛宕念仏寺(おたぎねんぶつじ)】
・拝観時間:9時~16時半
・HP:Otagi Nenbutsuji Temple (otagiji.com)
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