昨日、京都御苑を散歩していたら、「トラツグミ(ヒタキ科)」に出会いました。

【鵺伝説】
「トラツグミ」は、伝説の妖怪、「鵺(ぬえ)」の正体だと言われています。
鵺伝説は、平安時代末期にさかのぼります。
鵺は、頭が猿、体が狸、手足が虎、尾が蛇という姿をしていました。毎晩のように、北東の方角から黒い雲に乗ってやって来ては、京都御所に住む天皇を怖がらせていました。
その鵺を退治したのが、「源頼政(みなもとのよりまさ:1104‐1180)です。頼政が、鵺に向かって放ち、刺さった「矢」を洗った池が今も二条城の北西にある「二条公園」に残っています。

鵺の正体と言われるだけあり、体の縞模様は、「鵺」に似ているみたいです。
姿だけではなく、鳴き声が鵺の正体と言われる由縁だったりするそうです。

トラツグミは、春から夏、夜から早朝に「ヒョー、ヒョー」という不気味な声でさえずります。そのさえずりにきっと、天皇も怖い思いをしていたのだと思います。
トラツグミの鳴き声はこちらからお聴きになれます (on peut écouter le chant sinistre d’une grive dama↓
トラツグミは一年中日本で暮らしている鳥(留鳥)です。雑食で、昆虫やミミズ、木の実を食べます。
体長は約30㎝くらいで、ヒヨドリくらいの大きさです。ツグミ類の中では最大の大きさを誇ります。

京都府では、数は少なくはないですが、近年減少傾向にあるようです。京都府の「準絶滅危惧種」に指定されています。

僕はまだ「トラツグミ」の鳴き声を生で聞いたことがありません。春から夏にかけて鳴くみたいなので、そのころ、夜の京都御苑を「トラツグミの鳴き声」を探しながら散歩してみたいと思います。楽しみです♪
京都御苑にて。
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